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ほんだなのひとりごと

「覘き小平次」

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「覘き小平次」

昨日はこれ読み終わりました。
京極さんの作品は、いつもスロースタートなんですよ。今回も最初の章を読んでから1週間くらい先に進まなかった・・・。

覘き小平次
4125008892京極 夏彦

中央公論新社 2005-02
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おすすめ平均 star
starぞくり・・・

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でも、読み始めたら止まらないのもいつものこと。
謎と言うのか、登場人物の掘り下げ方が絶妙なタイミングで出てくるので、ついつい本を置けなくなるんですよ。

京極さんとの出会いは「京極堂シリーズ」からなので、彼の作品は理屈っぽいというのか、小難し印象がかなりありましたが、これは登場人物のキャラだったせいだったのかもしれないです。(そう、京極堂、君のことですよ・・・)

実際他の作品はそんなに読みにくくないですよね。京極堂の関連シリーズの「百器徒然袋ー風」なんか、腹抱えて笑っちゃったし、「巷説百物語」も、印象は堅そうだけど、面白いしね~。

で、この作品の感想だけど。
怖かったですよぉ。怪談だからとか、幽霊だからとかじゃなく、作中の言葉をかりると、「ただ、そこにある」だけで怖いんですよぅ。

ぞくり、とさせられるんです。

ここからは、内容に触れるので読みたい人だけどうぞ。
モノを言わない、何も見ていない小平次が、後半話をする場面が、逆に本物みたいでこわかったです。
この世に未練を残した幽霊の恨み言みたいで・・・。

怪談・・・なんですよねぇ。

というのも、結局本物の幽霊出てないじゃないですか。
「嗤う伊右衛門」も不気味だったんだけど、あっちは怖いけどちょっと「なぁんだ。」て思っちゃったんですよ。幽霊は?怪談なの?・・と。
こっちも、幽霊でない事は一緒なのに、確かに怪談だと思わせられたんです。
そう言う意味でもあたしはこっちの方が好きです。
好きってのも変かな?でも、面白かったんですよホント。

面白い、って言うと誤解されそうですね。でも、う~ん、じゃなんて言うのかって言われるとこまりますね。

そう言えば、これって巷説百物語の関連(ちょっと遠いけど)作品なんですよね。
脇役とはいえ、重要な役で「事触れの治平」が出ます。
だからかな?テンポが似ている気がしたのは。
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