太田忠司さんの本は初めて読みました。
全10編の連作短編集です。
愛知県警捜査一課の京堂景子(29歳)とその夫でイラストレータの新太郎(21歳)の推理ものなんだけど、事件そのものがどうこうと言うよりも、この2人のキャラで楽しむタイプのストーリーでした。
景子の方は職場では「鉄女」とか「氷の女」「カミソリ女」などど呼ばれて恐れられる存在。いつも冷ややかな視線で周りの男性共を黙らせる(もちろん仕事もデキる)。
かたや夫の新太郎は人気上昇中のイラストレーターで、その合間に趣味として家事全般を引き受けている。
職場では恐れられる景子だけど、帰宅すると愛夫の新太郎と超ラブラブ。仕事で行き詰まった時には新太郎に事件の推理をしてもらっている。
と、まあさわりはこんな所ですかね。
推理とかはまあちょっと(笑)。中にはまさかこういうオチでくるわけないよなぁと思った通りのラストで驚いた話もあったけど、彼女の二面性ぶりが面白かったので、よしとしましょう。
肩のこらないライトミステリーってところでしょうかね。